明月院 悟りの窓
鎌倉の明月院と言えば、色鮮やかな紫陽花の風景が思い浮かぶが、寒々しい初冬の頃に人知れずひっそりと訪れるのもまた風情がある。
「あじさい寺」は、すっかり冬支度を終えていた。枝葉はすべて刈り取られ、すっきりとした装い。
これから訪れる冬の寒さを乗り越え、初夏には再び人々の心を惹きつけるのだろう。
奥に鎮座するのは、季節ごとの風景を切り取る「悟りの窓」。
丸い形は円通すなわち、真理を悟る智慧の実践を意味する。また円は無限、宇宙を表すという。
悟りの窓は、見る人に何を気づかせてくれるのだろう。
余計なものを削ぎ落とすことの美しさ。
自らの心が映す世界の狭さ。
今この瞬間を味わうことの大切さ。
悟りとは迷いのないこと。
本当に必要なものは少ないと思う。
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